今や競馬を楽しむ上でも欠かすことのできなくなったインターネット回線。
自宅にwi-fiルータを設置してインターネット環境を構築されている人がほとんどかと思います。
ただこのルータなんですが、パスワード変更などを行わずに初期設定のまま使用を続けていると、ある日突然、思わぬ被害にあってしまうかもしれません。
見ず知らずの他人に勝手にwi-fiを使われてしまったり、最悪の場合は自分が知らない間に犯罪に加担してしまっていたなんてこともあり得ます・・・。
そんな場合に備えて、今回の記事では自宅wi-fiルータのセキュリティ対策についてご説明していきます。

ネット初心者の方にも極力分かりやすいように書いていきますので、ご自宅のwi-fi環境の設定を今一度見直していただければ幸いです。
自宅Wi-fiルータのセキュリティ対策をしない時のリスクとは?
まずはじめに、自宅Wi-fiルータのセキュリティ対策をしなかった場合どのようなリスクがあるのかを見ていきましょう。
1.他人に勝手に自宅Wi-fiルータを使われる
まず第1に他人に自分の家のwi-fiを勝手に使われてしまうというリスクがあります。
wi-fi環境同士を識別するIDをSSIDと言いますが、購入時の初期設定のままだとこのSSIDにメーカー名が入っていることが多いんです。
例えばIO-DATA製のルータの場合は、以下のようにSSIDに「IODATA」という文字がしっかりと入っています。


このままでは「あそこの家はIO-DATA製のルータを使っているな」というのが他人から見たら一目瞭然、バレバレです^^;
そしてメーカーが特定できれば、見る人によっては接続用のパスワードも特定されてしまう恐れがあります。
また、初期設定のSSIDと接続用パスワードはシールになっていて、ルータ本体に貼り付けておくことがほとんど。
そうした場合、例えばご近所の友達が家に遊びに来て、たまたまルータに貼ってあるSSIDと接続パスワードを目にして、勝手に接続して使ってしまうなんてこともあり得ます。
2.自宅Wi-fiの環境自体を乗っ取られる
前述のような無断使用されるだけならまだ許容できるかもしれませんが、無断使用の先にはwi-fi環境自体を乗っ取られてしまう、ということもあります。

これもwi-fi環境を初期設定のまま使っている場合にやられやすいのが特徴です。
例えば自分の家のwi-fi環境を誰かが不正に使用することができた場合、その誰かはルータの管理画面も開くことができる状態になります。
管理画面が開けるということは当然、ログイン画面も開けるということ。
ルータの機種によってはこの管理画面のログイン情報が
ユーザー名:admin
パスワード:1234
など、誰にでもわかるようなユーザー名とパスワードが設定されている場合があります。
これだと侵入者は簡単に管理画面にログイン出来て、設定を自由に変更できてしまいます。
3.個人情報が搾取されてしまう
他人が同じwi-fi環境のネットワークを利用しているということは、こちらが普段使用しているパソコンやスマートフォンにも簡単にアクセスできてしまうということです。
そうなるとパソコンやスマートフォンに保存している個人情報や、ブラウザに保存されている各種サイトのログインID・パスワード、さらにはクレジットカード情報なんかも筒抜けになってしまいます。
また、自分のパソコンやスマートフォンにウイルスを仕掛けられて感染してしまうなんてことも考えられますね。
4.知らない間に犯罪の加害者に・・・!?
そしてこれが最も恐ろしいことかもしれませんが、wi-fiのセキュリティ対策をしっかりしておかないと、最悪の場合、自分が知らない間犯罪の加害者になってしまう可能性があります。
例えば以下の図のように悪意のあるハッカーがいたとします。

そのハッカーがこれまで話してきたような流れで、セキュリティ対策の甘さを突いてwi-fi環境に侵入してきました。
そうなるとどうでしょう。
侵入された側のパソコンはハッカーの思うがままに操作することができます。
自由に操作できるパソコンを手に入れたハッカーは「このパソコンを使って他の奴にも攻撃を仕掛けてやろう」と考えます。
乗っ取られたパソコンを攻撃に使われることを一般的に「踏み台にされる」と言うのですが、こういう状態になると攻撃された側からは悪意あるハッカーの存在は見えにくくなります。
本当は攻撃しているのが悪意あるハッカーだったとしても、パソコンの所有者に攻撃を仕掛けられていると思ってしまうんですね。

このように知らない間に思わぬ濡れ衣を着せられて、犯罪者扱いされてしまうことも有り得る話なので、wi-fiのセキュリティ対策には注意を払っておく必要があります。
自宅Wi-fiルータのセキュリティ対策
自宅Wi-fiルータのセキュリティ対策をしないことによるリスクが分かったところで、実際に必要なセキュリティ対策をしてきましょう。
これからご紹介する設定は、大抵の場合、全てwi-fiルータの管理画面から行うことが可能です。
「(メーカー名) ルータ 管理画面」などで検索すると、メーカー公式サイトのページが出てきますので、そちらの案内に従って設定の変更をしてみてください。
1.SSIDとパスワードを変更する
まず最初に行っておきたいのが、wi-fiに接続する際のSSIDとパスワードの変更です。
おさらいになりますが、SSIDとはwi-fi環境を識別する際に用いるIDとなります。
スマホでwi-fiに繋げようとした際に一覧で出てくるやつですね。前述のように初期設定のまま使用しているとメーカー名がそのまま入っていたりしますので、せめてメーカー名が特定できないようなIDに変更しておきたいところです。
下の図はIO-DATA製ルータの管理画面です。この画面だと変更するところはSSIDと暗号キーの部分になります。

2.4GHz帯と5.0GHz帯の2種類の設定があるので、それぞれで変更をしておくと良いでしょう。

2.管理画面のログインIDとパスワードを変更する
次に変更しておきたいが管理画面の方のログインIDとパスワードです。

こちらも初期設定のままでは
ユーザー名:admin
パスワード:1234
といった単純なものになっている場合がありますので、複雑なものに変更しておきましょう。

安全で覚えやすいパスワードの作り方については、以下の記事に記載していますので、必要であれば参考にしてみてください。
⇒WEBサイトのパスワードは何文字設定したら安全?4つのポイントに絞って解説
3.ファームウェアを最新に更新する
ファームウェアというのはwi-fiルータを作動させるためのソフトウェアのことで、ルータ内に組み込まれています。
古いままだとセキュリティ的に脆弱になっていることがありますので、最新バージョンに更新されいる必要があります。
最近のルータはファームウェアが自動更新される設定になっていますので、そこまで心配はいらないと思いますが、気になる場合は確認してみることをおススメします。
ちなみにIO-DATAの場合は、システム設定のファームウェア画面で、リモートメンテナンス機能が有効になっていればOKです。
まとめ
今回はwi-fiのセキュリティ対策をしない時のリスクと、それに防ぐためのセキュリティ対策についてご説明してきました。
最後に今回の内容をまとめておきます。
- 他人に勝手にwi-fiを使われる
- wi-fi環境自体を乗っ取られる
- 個人情報が搾取されてしまう
- 知らない間に犯罪の加害者に・・・
- SSIDとパスワードを変更する
- 管理画面のログインIDとパスワードを変更する
- ファームウェアを最新に更新する
また、ここでの説明は割愛しましたが、ご自身のwi-fi環境に接続可能な端末を制限しておくと、他人はwi-fi環境に接続できなくなります。
その場合は、ルータの管理画面で接続させたい端末のMACアドレスを登録していき、登録した端末のみwi-fi環境への接続を許可する設定に変更します。

登録するMACアドレスを間違えると自分自身もwi-fi環境に接続できなくなるリスクはありますが、そこまで設定したい場合はチャレンジしてみるといいでしょう。
それでは。最後までお読みいただき、ありがとうございました!