実際に推しの画像を元にアニメ風のイラストを作成しようと思ったら、どんな命令文をChatGPTに渡してあげればいいのでしょうか?
単純にChatGPTの画面に画像を添付して「この画像を元にアニメ風イラストを作成して」と指示するだけでも、ChatGPTはアニメ風イラストを生成してくれます。
試しにフリー素材としてゲットした写真を使って、上記命令文でChatGPTにアニメ風イラストを作成してもらったところ、以下のような画像を生成してくれました。

確かに奇麗なアニメイラストを作ってくれましたが、でもこれじゃないんだよなぁというモヤモヤする部分もありませんか?
今回の記事ではそんなモヤモヤを解消して、ある程度思った通りのアニメ風イラストを作成するための命令文の作り方についてまとめました。
実際にやってみて割と簡単に納得できるレベルのアニメ風イラストを生成できたので、推しのアニメ風イラストを作りたい場合は参考にしていただければと思います。
(※ちなみに今回の内容はChatGPT Plusで行っていますので、無料版だと制限があって出来なかったりやりづらい部分があるかもしれません。予めご了承ください。)
1.納得できるレベルのアニメ風イラストを作成する命令文はどう作る?
納得できるレベルのアニメ風イラストを作成するには、どんなイラストを生成したいか、その詳細な命令文をChatGPTに伝えていく必要があります。(ちなみに、ChatGPTなどの生成AIに与える命令文のことを専門用語で「プロンプト」といいます。)
でも一口にアニメ風イラストと言っても、その中には様々な要素がありますよね。
キャラクターひとつとっても、「表情は?」「髪型は?」「髪の色は?」「顔のパーツはどんな感じ?」「どんな雰囲気?」「どんな服装?」などなど・・・細かく上げていったら切りがありません。
私も最初は「はて、どうしたものか」と悩んでいましたが、ふとした瞬間に「ChatGPTにどんなプロンプトが必要なのか聞いてみたらいいんじゃないか?」と思い、ChatGPTに聞いてみることにしました。
すると、ChatGPTは詳しいプロンプトの作り方について答えてくれました。

■日本語プロンプトフォーマット
【スタイル】○○風のアニメイラスト, ○○(例: 美麗, 可愛い, ダーク, ポップ, レトロ)
【キャラクター】○○(例: 10代の少女, 20代の青年, 獣耳の少女, サイボーグ戦士)
【表情・ポーズ】○○(例: 笑顔でウィンク, 真剣な表情, 腕を組んで立っている)
【服装】○○(例: セーラー服, ゴシックロリータ, 和服, 近未来のスーツ)
【髪型・髪色】○○(例: 長い金髪のツインテール, ショートカットの黒髪)
【目の色・デザイン】○○(例: 碧眼, キラキラした瞳, 猫のような瞳)
【背景】○○(例: 桜が舞う和風の庭, 未来都市の夜景, 青空と雲)
【ライティング】○○(例: ソフトな光, ドラマチックな逆光, ネオンの輝き)
【画角・構図】○○(例: 胸から上のアップ, ダイナミックなアングル, 横向きのシルエット)
【詳細・追加要素】○○(例: 風になびくスカーフ, 小さな妖精が周囲を飛び回る)
【カラーパレット】○○(例: パステルカラー, モノクロ調, 鮮やかな色彩)
【イラストの雰囲気】○○(例: 優しく幻想的な雰囲気, クールでスタイリッシュな印象)
■ポイント
詳細に記述することで、より精度の高いイラストが生成されやすい。
具体的な形容詞(例: 鮮やか, ふんわり, スタイリッシュ)を使う。
英語と併記するとより良い結果になることも(例: “futuristic cyberpunk warrior, high detail”)。
余計な情報を入れすぎると破綻する可能性があるので、バランスを取る。
画角・構図の指定をするとダイナミックな絵になりやすい。
かなり、詳細に指定できるフォーマットとなっていますね。具体的な形容詞で指定するのがポイントのようです。
さらに具体例として、以下のようなサンプルも提示してくれました。
例1: 可愛い魔法少女
【スタイル】鮮やかで可愛いアニメイラスト, ふんわりした色合い
【キャラクター】16歳の魔法少女, 明るく元気
【表情・ポーズ】楽しそうに微笑みながら魔法を使っている
【服装】フリルのついたピンクの魔法少女衣装, 小さな帽子
【髪型・髪色】長いピンクのツインテール, リボン付き
【目の色・デザイン】大きなキラキラした青い瞳
【背景】夜空に輝く星と魔法のエフェクト
【ライティング】ソフトな光, 魔法のエフェクトが光る
【画角・構図】斜め上から見下ろすアングル
【詳細・追加要素】小さな妖精が周囲を飛び回っている
【カラーパレット】パステルカラー
【イラストの雰囲気】幻想的で夢のような雰囲気
このフォーマットを埋めていってChatGPTにイラスト生成をして貰うと、最初のプロンプト「この画像を元にアニメ風イラストを作成して」よりかは、格段に思った通りの、納得できるレベルのアニメ風イラストを生成しやすくなります。
でも、もしかしたらこのフォーマットを見て「げっ、こんなに指定しなきゃいけないの?」と思われたかもしれませんね。でも大丈夫です。
次の章では実際に推しの画像から、このフォーマットに沿ったプロンプトを簡単に生成するためのやり方をご説明していきます。
2.推しの画像からプロンプトを生成する
先程のフォーマットに沿ったプロンプト、実は推しの画像からも簡単に作成することができるんです。
やり方は簡単で推しの画像をChatGTPに添付して、次のような指示を与えるだけ。
以下のプロンプトフォーマットで、添付画像から2頭身キャラのアニメ風イラストを生成するためのプロンプトを生成して。
【スタイル】
【キャラクター】
【表情・ポーズ】
【服装】
【髪型・髪色】
【目の色・デザイン】
【背景】
【ライティング】
【画角・構図】
【詳細・追加要素】
【カラーパレット】
【イラストの雰囲気】
冒頭のフリー素材としてゲットした写真を使ってやってみたところ、以下のようなプロンプトが生成されました。
【スタイル】
可愛らしくデフォルメされた2頭身のアニメ風イラスト、ソフトな線とパステルカラーの着色、セルシェーディングで仕上げ
【キャラクター】
若い女性キャラクター、優しく親しみやすい雰囲気
【表情・ポーズ】
明るく輝く笑顔、元気な表情、手を軽く前で組むまたは自然なポーズ
【服装】
白いブラウスとクリーム色のカーディガン、ナチュラルでカジュアルな装い
【髪型・髪色】
セミロングのふんわりカール、茶色の髪、前髪あり
【目の色・デザイン】
大きくキラキラしたブラウンの瞳、優しい光の反射
【背景】
木製の柵がある丘の上、自然豊かな風景、遠くに見える海と緑の丘
【ライティング】
柔らかい自然光、明るく暖かい雰囲気
【画角・構図】
やや上からの視点で2頭身キャラの可愛さを強調、背景をぼかしてキャラを目立たせる
【詳細・追加要素】
軽く風が吹いているような髪のなびき、頬にほのかな赤み、可愛い小物(ヘアピンやリボン)を追加
【カラーパレット】
パステルカラー基調、クリーム、ベージュ、ブラウン、ナチュラルな緑と青
【イラストの雰囲気】
ふんわりした癒し系、リラックスした自然な可愛さ、爽やかな春の日差しのような温かみ
自分でいちからフォーマットに埋め込む内容を考えていかなくても、ChatGPTに頼めば、フォーマットに当てはめたプロンプトもご覧のように詳細に生成してくれます。
まさに至れり尽くせりという感じ。とても便利で助かりますね。
3.プロンプトを元にアニメ風イラストを生成する
推しの画像からアニメ風イラストを生成するためのプロンプトが用意出来たら、いよいよイラストを生成していきます。
作り方はもうお分かりだと思いますが、生成されたプロンプトを使ってイラストを生成するよう指示を与えるだけです。
今回は先ほどのプロンプト作成の続きから「上記プロンプトを元にイラストを生成して」とお願いしてみました。そして生成されたのがこんなイラストです。

どうでしょう・・・
最初に生成した1回目のイラストよりも2回目のイラストの方が精度が上がっているように感じませんか?(もちろん人それぞれの好みによって違うかもしれませんが、僕は断然2回目のイラストの方が好きですね。)

そして、これでもまだ納得いくイラストが生成できない場合は、プロンプトの中身を修正してみましょう。
表情を変えたければ【表情・ポーズ】の部分を、細かい部分を変えたければ【詳細・追加要素】の部分を修正して再度イラスト生成をしていけば、ChatGPTはまた違ったイラストを生成してくれます。
この辺は奥が深いので、色々と試してみると新しい発見もあって面白いですよ。
そして、ChatGPTでは生成したイラストに対して、修正したい部分を範囲選択して「こうしてください」という指示も与えることができるのですが、ちょっと長くなってしまったので、そちらについては次回の記事で説明していきます。
↓次回の記事

まずはここまでの内容を参考に、推しのアニメ風イラストを生成していってもらえたら嬉しいです。
4.まとめ・おまけ
生成AIで推しのアニメ風イラストを生成する。何も分からない状態だと非常に難しく感じてしまうと思いますが、今回の記事で「思ってたより全然簡単♪」と感じていただけたのではないでしょうか。
生成AIに苦手意識がある人も、こういった感じで推し活を楽しみながら、生成AIに触れていってもらえたらと思っています。
ではでは、最後までお読みいただきありがとうございました!
【おまけ】
私の推しはというとMリーグという麻雀のプロリーグで公式実況をされている、日本プロ麻雀協会所属の松嶋桃プロです。彼女が実況ブースで撮影した画像を使って、今回ご紹介した方法でアニメ風イラストを生成してみました。
そして生成されたのが以下のイラスト。

個人的には割と満足度が高いイラストが生成されたなと思っているんですが、それでもいくつか修正していきたい部分があります。
次回の記事では、このイラストを題材にして、生成されたイラストの修正方法をご説明していこうと思っています。